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 オウムガイ(Nautilus)コレクション【アンモライト研究所(2013年京都ショー)】
※京都市勧業会館「みやこめっせ」1F於いて
開催日時 2013年10月12日より2013年10月14日まで

2013年「石ふしぎ大発見展」(京都ショー)アンモライト研究所ブースの報告です。 今回は、アンモナイトの親戚であるオウムガイ類の現生種の貝殻及び白亜紀のオウムガイ実物化石を展示販売させていただきました。絶滅してしまったアンモナイトが海中を泳いでる姿はもう見ることができませが、親戚であるオウムガイの化石、オウムガイの現生種の殻を見て、太古昔に生息していたアンモナイトの泳いでいる姿に思い馳せてみるのも乙なものではないでしょうか。
ではまず、簡単にオウムガイの説明から。
最初のオウムガイ類はカンブリア紀後期に出現(エラスメロセラス目)したのであるが (参照:アンモナイトの進化https://www.ammolite.co.jp/evolution/最終ページの図)その時代は、サンタクロースの帽子のような形状をしていた。そしてオルドビス紀になりその形状はオルソセラス目に代表されるような長い円錐形状に変化したのである。
オウムガイ(Nautilus pompilius) オウムガイ(Nautilus pompilius)
オウムガイ(Nautilus pompilius)
〜フィリピン〜フィジー〜
オウムガイ(Nautilus pompilius)
〜フィリピン〜フィジー〜

そして現生のオウムガイ類は水族館で見られるように完全に巻いた形で生きている。しかしオウムガイ類タルフィセラス目のリツイテス(Lituites )のように最初はらせん状に巻いているが、徐々に真っ直ぐに殻を成長させる種も存在した。そしてデボン紀には現生に近いオウムガイ目が誕生し、殻はらせん状に巻かれるようになっていく。 その後、ジュラ紀になるとオウムガイ類はオウムガイ目のみとなるのである。

オオベソオウムガイ(Nautilus macromphalus Sowerby) オオベソオウムガイ(Nautilus macromphalus Sowerby)
オオベソオウムガイ
(Nautilus macromphalus Sowerby)
オオベソオウムガイ
(Nautilus macromphalus Sowerby)

殻の内部は下画像のように先端部分まで部屋に仕切られており、この部屋(気室)内を 液体で充填したり、空洞にすることで浮力の調整をはかり移動したのである。
また体の前方に漏斗を備えており、これにより前後に泳ぐことができる。(前方への動きはかなり緩やかにしか進まないが.....)

オウムガイの気室と連室細管の美しいらせんアート オウムガイの気室を繋ぐ連室細管
気室と連室細管の美しいらせんアート 
気室を繋ぐ連室細管

また、図のようにすべての部屋(気室)が連室細管という管で繋がれておりこの管により 部屋内の液体の充填と放出を行うことができるのである。
ここが、一般の腹足網の巻貝と異なるところで、サザエなどは渦巻の殻形状が似ていても オウムガイのように殻内は部屋に仕切られておらず連室細管もない。

ヒロベソオウムガイ(Nautilus scrobiculatus) ヒロベソオウムガイ(Nautilus scrobiculatus)
ヒロベソオウムガイ(Nautilus scrobiculatus)
〜ニューギニア〜ソロモン諸島〜
ヒロベソオウムガイ(Nautilus scrobiculatus)
〜ニューギニア〜ソロモン諸島〜

現生のオウムガイには以下の種があります。 オウムガイ(Nautilus pompilius Linnaeus)(生息域:フィリピン〜フィジー) ・パラオオウムガイ(Nautilus belauensis)(生息域:パラオ諸島) ・オオベソオウムガイ(Nautilus macromphalus Sowerby)(生息域:ニューカレドニア) ・ヒロベソオウムガイ(Nautilus scrobiculatus)(生息域:ニューギニア〜ソロモン諸島) ・コベソオウムガイ(Nautilus stenomphalus Sowerby)(生息域:オーストラリア)です。
この中でも稀少なオオベソオウムガイ(Nautilus macromphalus Sowerby)・ヒロベソオウムガイ(Nautilus scrobiculatus)・コベソオウムガイ(Nautilus stenomphalus Sowerby)は流通量も少なく、貝コレクターに人気の標本である。
アンモライト研究所  所長レポート

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